③ ジョーンズ骨折
【 症状など 】
・患部の激しい痛みと腫れが特徴です。
・体重を支える役割をする骨なので、折れると痛くて足を着くことが
できません。
【 概 要 】
足の小指の付け根に起こる疲労骨折で、カットやステップターンの多い
サッカーでは発生頻度の高いケガの一つです(骨折箇所は下図を参照)。
ケガの名前は聞き慣れませんが、日本代表の香川選手も受傷したことの
ある有名な骨折です。
疲労骨折という名前のとおり、1回の大きな力で折れるのではなく、同じ
動作の繰り返しによって何回も力が加わって折れます。
骨がくっつきにくい場所でとても治りにくい骨折のため手術になることが
多いですが、ギプスで固定して患部の十分な安静を取る(体重を一切かけ
ない)ことで治る場合もあります。
治りにくい理由としては、次のような点が挙げられます。
① 血行の良い部分ではないので、治すための栄養素が行きにくい。
② 骨折する部分が筋肉の付着部になっていて引っ張る力が働いている
ので、骨がくっつくのを邪魔する。
【 応急処置 】
・疲労骨折を起こした瞬間は激しい痛みがあるので、すぐにRICE処置を
しましょう。
・治りにくい骨折なので、ただちに専門医に診せて正しい治療を行いま
しょう。
【 予 後 】
手術をしない場合でもギプス固定をし、約8週間前後で骨がくっつく例が
多いようですが、遷延治癒といって治癒が遅れる場合もあります。
また、体重を支える骨なのでしっかり治さないと再発に悩まされるのが
ジョーンズ骨折の問題点です。
手術をした例では治りも良く、8週目でジョギング、10週目でランニング
やボール練習、12週目で完全に練習参加できるなどの目安があり、再発
も極めて少ないと言われています。